■初めに

 私はかつてNIFTY SERVEのザウルスフォーラム(FZAURUS)のボードオペというボランティアをしていました。

 ボードオペというのは表に出たがらないシスオペ/サブシス(彼らはシャープ(株)の委託を受けており商売としてフォーラム運営をしています)に変わり会議室などでのトラブル防止やユーザーに対するアドバイスなどを行うもので、時にメンバー同士のトラブルに巻き込まれて眠れぬ夜を過ごしたり、ユーザーとメーカーの間の橋渡しをしようとして挫折したりと苦労の多いものでした。

 それでもボードオペを努めることは「ユーザーの代表」として認められたというわけでもあり、会議室などの対応で応援してくれるメンバーの声もあり、やりがいのあるものだと考えていました。

 ボードオペとしての役得は「フリーアクセス権」と「機器の貸し出しを受けることができる」というものがあります。

 フリーアクセス権はNIFTY SERVEの課金が免除されるもので、FZAURUSにアクセスしている限りNIFTY SERVEの課金はありません。

 しかし、電話料はしっかり取られてましたが(^^;

 もう一つの機器の貸し出しについては、私がボードオペの時代に「サポートするために必要なのでザウルス安く買えませんか?」と聞いたところ、当時発売が予定されていた初代パワーザウルス(MI-506)を貸してくれたというものです。

 10万円近いものを貸し出してくれたので、当時FZAURUS内に特設されていた「パワーザウルス用会議室」のサポートには相当力を入れました。

 また、FZAURUSのボードオペをしていたからこそ、当時一般には発売されていなかったCE-KT5というMOREソフト開発環境を購入できたというメリットもあります。(購入したときはかなり安く販売してくれたという話だったのですが、その後CE-KT5の正式価格が明らかになった時、定価(オープン価格だから目安)で買わされたことがわかり憤慨しましたが(^^; )

 このあたりまでがボードオペとしての絶頂期でザウルスを開発している部署の方や広報部の方、SHARP.CO.JPのホームページ製作担当の方などと知り合うことができ、また、雑誌等にザウルス関連記事などを寄稿するチャンスに恵まれて、そこそこ居心地の良い状態が続いていました。

 ただ、今振り返ってみるとまるで「シャープさんの犬」のような役割を演じていた部分もあり、ユーザーからするとデメリットになる情報を隠すようなことをしていたと反省すべき点が多々あります。


■vs シャープ その1

 ザウルスユーザーとしての頂点を究めたかと思った時に、シャープとの第一の衝突が起こります。

 これは、私が入手したCE-KT5に関してホームページで内容を公開したことがシャープ(株)内部で問題となり、CE-KT5関連の担当者に東京の市ヶ谷ビルに呼び出されて「ホームページの該当個所の閉鎖」を要求されたことに端を発しています。

 その当時はMOREソフトをLife Media Technologyの収益の柱とすべく人員配置も行い研究に着手する一方で、ザウルスユーザーがMOREソフトに関して希望が持てるようにとの配慮からホームページでMOREソフトの作り方を解説したり、フリーやシェアウエアを公開すべく準備を進めていました。

 第一弾としてCE-KT5に関しての情報」をホームページで公開した直後にシャープさんから呼び出しがかかり、その時は「商売に繋がる話でもあれば」と下心を持ちながら市ヶ谷に足を運んだところ「ホームページで公開するのは困る」というクレームを付けられました。

 理由としては「一般向けに発売しているものでは無いし、既に購入した他社に対して迷惑になるから」という、後から考えるとどうでも良いようなことでした。

 この時点で担当者はMOREソフトは「企業のためのもの」という考えしか無く、一般ユーザーを軽く見ていたようです。

 この呼び出しの時に「こういうこと(ホームページ上での公開など)をするところにはCE-KT5を売るつもりは無かった」という不愉快な事を言われ、弱小システム屋は辛いものだと内心思いつつも、シャープさんとつき合うことに将来的なメリットを感じたため、一旦は閉鎖要求を了承し、ホームページの該当個所の閉鎖と、すでにできあがっていた雑誌への寄稿箇所の削除を行いました。

 しかし、冷静になって考えてみるとFZAURUSなどの活動でシャープさんに協力したことはあっても、シャープさんから商売上で世話になった事もないし、CE-KT5関連の担当者の不快な言葉への反感もあり、直ちに方針転換を行いMOREソフトの商用的な開発は中止し、ホームページもシャープさんへの抗議の意を込めてしばらく閉鎖を行っています。

 一番大変だったのはMOREソフト開発断念による人員の再配置で、一時期社内の生産効率が大きく下がり、その対応に明け暮れた結果、体調を崩して入院せざるを得ない状況になった事でしょう。

 人生最大から2番目ぐらいのピンチでした(^^;

 これをきっかけとして、ザウルスを商売に結びつけようという邪な心は捨て去って、ユーザーとして思ったことを発言しようと心に誓っています。


■出るユーザーは打たれる

 「ザウルスユーザーのために情報を提供する」というのが私のホームページの基本理念であり、ご覧いただく皆さんにはわかっていただけると思うのですが、バグやサポートなどのネガティブな情報や使いこなし、役に立たない(たまには立つ(^^; )裏技などシャープさんでは公開できないような情報も多々公開しています。

 しかし、こういったことはシャープさんのお気に召さないのか、何かとイチャモンを付けられています。

 CE-KT5の件に関しても、私にクレームを付けた直後にSHARP.CO.JPのホームページで詳細な解説ページが公開されており、個人が公開する事には目くじら立てるクセに...と憤りを感じ、それ以降入手した情報を躊躇無く公開するようにしています。


■まると vs シャープ その2

 第2ラウンドはNIFTY SERVEのザウルスフォーラム(FZAURUS)のシスオペによる不可解な「まると」辞任発言から始まっています。

 1998/07/10にFZAURUS 13番会議室において「まると氏多忙につきボードオペを辞任する」との趣旨の発言がシスオペより突然掲示されました。

 私はこの発言を見たときに「あれ? 辞めたはずなのに?」と即座に考え、多忙で辞任したわけでは無いことを同会議室に7/13時点で発言しています。

 その直後、FZAURUSシスオペから「お前がそう言うなら、こういう発言を会議室で行う」との旨のメールを送りつけられています。

 このメール内容と同様のものはFZAURUS MES 13 #2796に掲載されているのでNIFTY SERVEに加入されている方はご覧下さい。

1998年4月 旧まるとWeb など  まるとが抗議文としてWeb上に掲示
1998/07/10 FZAURUS MES 13 #2790  NIFTY SERVE FZARUSシスオペ氏より「まるとボードオペ辞任のお知らせ」が掲示。 この時の発言は「まると氏多忙のため」という事実に反するもの。
1998/07/13 FZAURUS MES 13 #2791  まるとが掲示内容に関して事実誤認であることを指摘。
 本来の辞任理由を掲示。
1998/07/16 FZAURUS MES 13 #2796  シスオペ氏よりWeb上の行為がボードオペとしてふさわしくないとの理由で解任した旨が再度発言される。(#2790が事実と違うことを認める)

■経緯

 ここに至る経緯を説明すると、Webに該当抗議文(内容については後述)を掲載したのは4月頃ですが、その間FZAURUSにて解任通知が掲示されるまで(現在に至るまで)、ご本人並びにシスオペ氏からこの件に関しての一切の抗議、ご指摘はいただいておりません。(この掲示は自発的に行っております)

 Web上の行為がFZAURUSボードオペの解任理由として上げられておりましたが、私は当時Webに抗議文を上げるとともにシャープ株式会社担当者並びにシスオペ氏宛にメールにて辞任通知を提出しております。

 辞任表明に記した理由としては個人で参加しているフォーラムであるのに対しパワーザウルスの貸し出し書類にライフメディアテクノロジーの会社印を要求したことが第一の理由、それ以外に自由な発言を阻害されるボードオペの肩書きは不要であるということを記しています。

 その後このメールに関してシスオペ氏からの連絡もなく、私も再度メールすることなく前述の1998/07/10に突如「本人都合による辞任」とされた一文が掲載され、数日後に再度シスオペからの解任通知が掲示されております。

 この違いに関しては双方とも納得しており、私は「辞任した」という認識、シスオペ氏及びシャープ株式会社御担当者から見れば「解任した」そいうことになっている次第です。


■闇討ちのような...

 原因は私の行為にあるとは言え、ご本人及びシスオペ氏から直接的な抗議は何らなくNIFTY SERVE FZAURUSという公共の場所で当初「本人都合による辞任」としておきながら、私の抗議が発言されると「本当は解任した」とする態度には納得できないものがあります。

 解任される事自体は構わない(その前に私は辞任していたと考えていたから)のですが、解任理由がWeb上の行為にあるのであるならWeb管理者たる私に直接抗議して欲しかったと考えています。

 私も自分自身のしたことに対しての責任はとりますし、Web管理には責任を持って対処しております。

 もし、ご本人から抗議があれば速やかに該当ページを削除するとともにお詫び申し上げたことでしょう。(ただし、当時は相当に頭に来ていたので冷静な対応はできなかったかもしれません)

 まるとはWeb上でこんな事をしたから解任したとFZAURUSで通知しても誰もわかりません。(逆にここでFZAURUSの事を言ってもわからない方が大半でしょう)

 Webにおける私の発言が不当とされるなら、FZAURUSというWeb よりも公の場で「まると」に対して最初に発言された嘘の”辞任”説明は「まると」に関する誹謗だと考えます。

 解任発言の裏には抗議文問題だけでなく私が開設している「いいたい放題」などの会議室が目障りなため、牽制の意味で行われたような気がしています。


■Webで行った抗議内容

 Web上に掲示した抗議内容はパワーザウルスMI-506の貸し出しに関して、本来必要のないライフメディアテクノロジーの社印を要求してきたことに対してのものです。

 純粋なボランティア的に参加していたにも関わらずシャープ(株)FZAURUS担当から見れば下請けのような立場で見られていたことに失望しました。

 その前から考えていたボードオペという肩書きによる発言の制限などにも不満を感じていたため、丁度良い機会と考え辞任したわけです。

 ただし、私もやりすぎた点がありシャープ(株)FZAURUS担当者の実名をWeb上に掲示して抗議しています。

 この点については猛省しており、Web上にお詫びの掲示を行いました。


 なお、ここで改めて申し上げておきますが、当時抗議文に掲載したパワーザウルスの貸し出し書類に関して会社名の記述は本来不要なものであり、それを強いるご担当者の行為は今持って納得しておりません。(社印を要求された時点で既に一度個人名で書類を提出しています)

 そもそもボードオペは個人参加、無報酬(ただし、FZAURUS内における課金無料設定あり(電話料金当然かかる)のボランティア的なものです。

 注:ボードオペというのはフォーラム内の会議室の管理人のようなもので、発言の正当性の検証、トラブルの調停、会議室の盛り上げなどを主な役割とします。 私が就任した当初は「ユーザーとメーカーの橋渡し」的なことも考えていたのですが、そういったことはボードオペには求められていないことが後々わかるようになりました。

 シスオペ氏とシャープ株式会社にはザウルスフォーラムのメンテナンス等における(金銭)契約があるようですが、ボードオペとシャープの間にはこのような契約は一切ありません。

 パワーザウルスの貸し出しに関する経緯としてはパワーザウルスの発売当時(1997/07)FZAURUS内にパワーザウルス専用会議室を設置する予定があり、シスオペからそのボードオペに就任要請されました。

 その際、ユーザーへのアドバイスをするために必要であろうとのことでパワーザウルスの貸し出しを受けました。(その前に私が「ボードオペに対する割引販売は無いのか?」という質問をシスオペに対してしたことはあります)

 貸し出しを受けられたことに感謝し、私は通常のボードオペとしての役割以上にユーザーに対するサポートやアドバイスをしたつもりでおります。

 これは当Webや会議室での「まると」が疑問に答えたり可能な限りの情報提供をする姿勢と何ら変わるところはありません。(変わるのはFZAURUS内においてはデメリット発言を抑制していることぐらいです(^^; これもボードオペしていたための自制及びシスオペ等の要求によるものなのですが)

 このようなボードオペの立場と努力に対するシャープ株式会社担当社員の無理解も私の辞任理由にいたる理由の一つとなっております。(一度自分でボードオペしてみるとその苦労が良くわかるはずです)

 なお、貸し出しを受けたパワーザウルスは辞任表明と同時期に返却済みです。


■個人の論理、企業の論理

 まると vs シャープの背景には常に個人対企業の対立構造があります。

 シャープ(株)という企業の担当者から見れば、自社で金を出しているフォーラムに関わっている人間は全て下請けと同等に考え、そのように扱う事になります。

 同様にCE-KT5の担当者から見ればCE-KT5を購入するのはシャープ(株)が認めた企業だけであるという傲慢さがあり、その意に反するものは企業の敵としての扱いをすることになります。

 こういった扱いに対して反発せざるを得ないのが個人としての「まると」なのです。


■打たれるるなら打ち返す

 打ちに来るなら打ち返してみよう(^^)V

 企業に対抗するためには個人ではどうしても弱いところがあります。

 そのため、Webを強化し訪問者数を増やす努力をしています。

 もし、何か変な圧力を掛けてきたら即座にWeb上で反撃することを目指しているわけですが、その目論見通りあからさまな圧力は無くなりました。(尤も、FZAURUSのボードオペを辞めてシャープ(株)と縁が切れたことが大きい)


 この先、FZAURUSの秘密を暴いたらどのような仕返しをされるかわかりませんが、 シャープさんが自分でやらない(気付かない)なら、外部から私がビシバシ指摘してザウルスユーザーにとってザウルスライフを過ごしやすい環境ができるように戦って行きたいと考えています。