■ザウルス内には「ドライブ名」が存在します。

通常の使用方法では、ザウルスの内部ドライブなど考慮する必要はほとんどありません。

一般的な使用方法で内部のドライブを連想させるのが、内部A、Bメモリの区別(PI7000はフラッシュA,Bもあり)とザウルスリンクにおけるRAMカードの指定です。

ここで説明する内部ドライブは「パソコンリンク・プロトコル」で指定するためのドライブ名で、アドイン等で指定するドライブ名とは違いますのでご注意下さい。

内部ドライブ、及びファイル情報の解析には、「対ザウルス汎用通信ユニット」を利用しました。

■ザウルスのファイル管理方法

ザウルスのファイル管理はポケコンの頃から続くIOCS(Input Output Control System) により管理されますが、内部ドライブ名+ファイル名という書式でファイル名を指定します。 (S1:MEISHI.BOX のように)

パソコンリンク・プロトコルを利用してデータ転送をする場合は、この内部ドライブ名+ファイル名を正確に指定する必要があります。

■これまでに解析済みの内部ドライブ名と格納されているファイル内容

手持ちのザウルスで利用できるカード等も含めてチェックしたものです。

1.PI5000 (PI3000-4500,6000,6500も一緒だと思います)

S1: (メモリA)ザウルスの基本的機能データ格納ドライブ
S4: (ザウルスで使われているアイコンや文字列などのリソース)
S5:

同上

S7: (メモリB)<PI3000,4000,4500には存在しない>
アドイン、ザウルスネット通信記録などPI5000以上の機種に搭載された機能データのためのドライブ

2.PI7000

S1: (メモリA)ザウルスの基本的機能データ格納ドライブ
S4: (ザウルスで使われているアイコンや文字列などのリソース)
S5:

同上

S7: (メモリB)<PI3000,4000,4500には存在しない>
アドイン、ザウルスネット通信記録などPI5000以上の機種に搭載された機能データのためのドライブ
FM2: (フラッシュA) 基本機能データ格納ドライブ
FM3: (フラッシュB) アドイン保存用ドライブ

3.MI-10 (カラーザウルス)

S1: 存在して、ファイルもあるが、抜き出しができない
S4: リソース(ここにOPENING.ZPM<起動時の地球の画像>)
S5: リソース(*.WAVとENGINEER.JPG<カラザウ開発チーム画像>あり)
F0: [FM0:](本体フラッシュ)ここに全てのデータが格納されている
F1: [FM1:](フラッシュメモリカード)

97/04/30補足

カラーザウルスをPIAFS対応にするための内部プログラムバージョンアップサービスを受けると内部バージョンが30になりますが、バージョン20以降からS4:やS5:の読み出しが不可能になりました。

ファイル一覧の取得はできるため、読み出しに関するシーケンスに変更があったようです。(PCリンクプロトコルで使っているデータヘッダのデバイス識別部分の設定が甘かったかな?)


4.PIシリーズのオプションカード類

◆RAMカード(PI-3C85など) 

S2: 基本的に S1: と同じファイル構成になる

◆フラッシュメモリカード(PI-3C91など)

FM1:  オプションメニューのフラッシュメモリで保存した場合はS1: に格納されているデータと同じ構造で保存
 バックアップの場合は、バックアップのための特殊な形式で保存

◆集計レポートデータベースカード(PI-3C01)

S2: (キャビネット1)
S3: (キャビネット2)

■ドライブ名がわかれば取得できる情報

パソコンリンク・プロトコルの項目で解説しますが、ドライブ名さえわかれば、その中に含まれるファイルの一覧を取得できます。(MS-DOS で言うところのDIR *.*)

その後、その一覧に従いファイル名を指定することでそのファイルに含まれるデータも取得できます。

今後ザウルスの機種が増えれば、新しいドライブ番号が登場する可能性もありますが、基本的なネーミング規則に変化はないと思います。