■発売が近い一般向けMOREソフト開発環境(ZAB4.0+C言語パッケージ)

ZAB4.0とはZaurus Application Builder Ver4.0の略称でMOREソフトプログラミングで必要なプロジェクト管理ツール、リソースエディタ、ソースエディタからなる統合型開発環境です。

ZAB4.0で作成したソースをMOREソフト専用C言語パッケージでコンパイル&リンク(ビルド)することで実行可能なMOREソフトを作成することができます。

ビジネスショウではこのZAB4.0+C言語パッケージの体験版が抽選で1000名に配布されるなど一般向けの販売間近という状況になっています。


■ZAB4.0体験版動作環境

zab40.jpg (21528 バイト)

ZAB4.0+C言語パッケージ体験版では制限があるものの全ての機能とAPI、クラスを利用したMOREソフト開発ができます。

Windows 95の動作するPCでペンティアム133MHz、32MBメモリ、60MBのハードディスクが最低ラインとなります。

この他に動作を確認するためのカラー/パワー/ポケット/ビジネスザウルスと作成したMOREソフトを転送するためのケーブル(CE-150/155TS)が必要になります。

ZAB4.0体験版のマニュアルを見ていて気づいたのですが、ザウルスポケット用のCE-170TSは使えないようで、CE-HA15+CE-150/155TSの組み合わせが必要なようです。

なお、ZAB4.0環境下でのMOREソフト転送のための通信速度は38,400bpsなのでCE-150TSがあれば敢えて155TSを購入する必要はありません。

注)体験版の制限事項

ZAB4.0はお試し版のため動作しない機能や制限のある機能があります。

C言語パッケージは7月31日までの期間限定版です。

体験版を使って製作したMOREソフトは第三者に販売及び配布することができません。(勝手に配布するとプログラム名が重複する可能性があり、利用した相手のザウルスにゴミファイルを残したり致命的なファイルトラブルを引き起こす可能性があります)


■ZAB4.0体験版の構成

体験版で一通りのMOREソフト開発ができるようになっています。

ZAB4.0 フォームエディタ ザウルスに表示される画面を設計します。 ボタンやアイコン、テキストボックスなどのオブジェクトを配置し、プロパティやイベントコードなどを記述します。
ビューエディタ ボタン上のイメージやアイコン、グラフィックの定義をおこないます。(エディタ自体には画像作成編集機能は搭載されておらず、外部のイメージエディタで編集した画像のリソースIDやマスク等の設定しょりを行います)
メニューエディタ 各種メニューを作成し、メニュー項目IDを定義します。 テキストタイプ、アイコンメニュー、テキスト付きアイコンメニューなどが定義できます。
文字列エディタ プログラムで必要となる文字列リソースを定義します。 文字列はリソースで定義する方法とプログラム中で直接定義する方法があります。
外部ツール ソースコーディング用のテキストエディタと画像編集用のイメージエディタが設定できます。
ライブラリ ZaurusAPI対応ライブラリと拡張機能ライブラリから構成されています。
Cコンパイラ リソースコンパイラ リソース定義ファイルからリソースオブジェクトを生成します。
Cコンパイラ SH-3用用クロスコンパイラでMOREソフトに最適化したコードを生成します。
リンカ 各種オブジェクトとライブラリをリンクします。
デバッガ GUIベースのデバッガでザウルス上で実行されるMOREソフトに対し任意のブレークポイント設定、レジスタダンプ、データダンプなどを行う機能があります。 通信を使ってこれらのデータ収集を行います。
マニュアル 体験版にはPDFフォーマットのマニュアルが付属しています。 SH3アセンブラ等の解説もあります。C言語リファレンスは付属しないため、ANSI Cのリファレンスが別途必要になります。(ただし、MOREソフト開発上ではANSI Cとやや違った言語体系になります) MOREソフト開発の場合ほとんどZAB4.0上からコントロールするためCコンパイラのマニュアルはさほど参照する必要はありません。
ドキュメント
(MS-WORD97)
ZaurusOS API
363ページ
407,625文字
ZaurusOSのAPIについて解説しています。
クラスライブラリ
434ページ
398,196文字
MOREソフト作成のために必要となる各種クラスを解説しています。 HELPファイル形式でも提供されており、プログラミング中に参照することができます。
プログラミングガイド
256ページ
195,277文字
に及ぶMOREソフト開発のための基礎学習資料です。 ZaurusOSの概念ZABの使い方アプリケーション作成の流れ、基本的なクラス解説、制限事項等が解説されています。

注)PDFはポータブルドキュメントフォーマットで表示するにはアドビ社のアクロバットビューア(無償配布)が必要となります。 WORD97フォーマットの文書を見るにはMS-WORD97の他、マイクロソフトのホームページで配布されているWORD97(無償配布)ビューアでも表示/印刷することができます。


■ZAB4.0+C言語パッケージの発売時期/価格

現段階では公式情報として上がってきていませんが、ビジネスショウ会場における情報収集では発売時期は7月頃、価格は10万円程度とのことです。

現在企業向けに発売されているMOREソフト」開発環境であるCE-KT5(ZAB3.0)+C言語パッケージとはサポート体勢がことなり、企業向けパッケージにはメールによるサポート及びサポート用Webが用意されていますが、一般向けはサポート体勢が省力化されるようです。(詳細不明)


■ZAB4.0詳細解説

ZAB4.0に関しては別途詳細解説を行うとともに、私(まると)の方で会議室システムを使ったQ&A会議室を用意する予定です。(体験版だけ入手してもなかなかプログラムに着手できないと思うのでできる範囲でサポートします)