■どうなるPHS?

NTTパーソナルのNTTドコモへの吸収が発表され、PHSサービスの行く末が心配されますが、音声通信以上にデータ通信分野へのシフトが進みそうな雰囲気です。

ポケベルの延長線上にあるキャラメールやPメールといった文字コミュニケーションが高機能PHS端末(351Sなど)では漢字の利用ができるEメールやイラストの送受信ができるIメールなどとして利用することができるようになります。

また、PHSキャリア間で互換性の無かったメールサービスも統一フォーマットが提唱され相互にメール交換ができるようになります。

PHSでインターネットEメールに対応できるようになればEメール年齢層が中高校生レベルまで下がり、この年齢層に向けた新たなメールによる情報サービスなどの市場が生み出されるのではないでしょうか?

一方PDA関連で見るとパワーザウルス用として321Sの独擅場だったデータ通信カード一体型PHSも341Sの登場やSIIのP100などがパワザウ対応をするなど小型化が進みそうです。


■NTTパーソナル スーパーパルディオ351S

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S型番(シャープ製)ということもあり、発表当初はザウルスにPHSを搭載したのではないかという噂の流れた端末です。

残念ながらPIM部分はザウルスの物では無く独自のものですが、ザウルスのメール機能や手書き部分を思わせる部分があることから多少は影響を受けているようです。

351Sの特徴はパルディオEメール(電子メール)、Iメール(イラストメール)に対応しているということで、そのためにペンタッチ可能な大型液晶パネル(160x200ドット)が搭載されています。

メール機能としてはタイトルが全角22文字、本文が全角1500文字程度入力することができます。

プロバイダに加入していなくてもパルディオEメールセンターを利用してメールの送受信することができ、最低7円で1通のメールを処理することができます。

メール通信経路としてはパルディオEメール対応の端末同士、Eメールセンター経由、Eメールセンター経由でPCとのメール交換が可能となっています。

351S側のメールアドレスは「PHS番号@em.nttpnet.ne.jp」 のようになります。

351Sは漢字入力ができますが、ザウルスのような手書き文字認識ではなく画面に表示されるソフトウェアキーボードを利用したものとなります。

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またタッチパネルの特性を活かしイラストを書いてメールとして送信することができます。

IメールはPTE(プロトコル変換装置)経由でG3ファックスへの出力ができます。(受信は不可)

■データ通信カード不要のPIAFS対応

351Sはデータ通信カード機能が内蔵されているためパソコンやPDA側でPIAFS対応データ通信カードを別途用意する必要はありません。

専用のシリアルケーブルを利用して接続します。(ただしパワザウでは「外部」として認識されないため通信できないようです)

ただ、ここまでPCとの接続性を高めても電話番号情報やメール情報を直接PCとの間でやりとりすることはできません。

デジタル携帯電話は制限があるとはいえ、パソコンとの間での電話番号データ交換を実現しているのでPHSにもこれらの機能を期待したいところです。


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■噂の341S

341Sは発表されたばかりでまだ発売されていません。

ビジネスショウでも実機は展示されず、モックアップが展示されていました。

流れてくる情報ではデータ通信カード部分は「コンパクトフラッシュサイズ」で、コンパクトフラッシュ対応スロットにそのまま差すことができる? らしいのですが、もし本当ならザウルスポケットとの組み合わせがベストマッチとなります。(他のPCやPDAではフルサイズPCMCIAのコンパクトフラッシュ用アダプタを介する必要があります)

発売が楽しみな1台です。

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データ通信カード部分の形状は不明ですが、サイズ的にはフルサイズPCMCIAではないようです。

■PHSデータ通信カード

ちょっと前まではNTTパーソナルにしか対応していなかったパワーザウルスですが、各種通信ドライバの登場により利用できるカードの範囲が広がってきました。

DDIポケットに対応したSIIのカード類に関しては旧機種は未対応となりますが、MC6530以降のカードに対してはSIIとしても対応を行うようでPHS端末一体型のP100もパワザウ対応がなされるようです。

mc6530.jpg (16631 バイト) SII MC-6530

パワザウ2(MI610)は標準で対応、MI500系はドライバで対応してDDIポケット端末を利用した通信ができるようになりまいした。

mc_p100.jpg (9877 バイト) MC-P100

DDIに接続できる端末機能内蔵型データ通信カードです。

電話機として使う場合にはイヤホンマイクジャック+PCやPDA側でのアプリケーション対応が必要なようですが、パワザウはMOREソフトでその機能を実現するようです。(対応はSIIから発表されています)

dti.jpg (6219 バイト) 三菱

このカードはかなり前から発売されていますが、ザウルス向けの対応がなされないようです。

 アンテナが立ち上がる部分んどは「通信している」という雰囲気があって好きなのですが(^^;


■ドラえホン

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ドラえホンの発表時に画像を探したのですが、公開しているHPが少なかった印象があります。

多分ドラえモンの版権があるからだと思いますが、個人ページなら良いかな?

このドラえホンは可愛い恰好に似合わず「いまどこサービス」という位置情報確認サービスに対応した機能を持ちます。

これは、端末−基地局間距離が平均半径100m程度というPHSの通信特性を活かしドラえホンを所持した人間が大体どのあたりにいるかを確認することができるサービスです。

位置を知るには「いまどこサービス」センターにFAXから電話をかけ、PHSの電話番号を入力するとそのPHSを認識した基地局周辺の地図をFAXに返信してくれるというものです。

本来は子供の位置情報を把握するシステムですが、こっそりと鞄の中などに端末を入れておけばその人の行動パターンがわかってしまうという危険な面も持ちます。

最近では東京で三社祭りの御神輿位置の確認にこのサービスを使っていました。

以前、PDA等と組み合わせた位置情報とその近辺のショッピング情報などを提供するサービスも提唱されていましたが、そちらは下火になったようで、その時の成果が「いまどこサービス」にいかされているように感じます。


98/06/10補足

下火かと思っていたらインフラ整備をしていたようです。

いまどこサービス対応の端末を利用した情報提供サービスも本格的に提供されます。