■こっちが発表会の本命

3/10の新製品発表会は「シャープ、デジタル情報家電向け情報サービス事業を開始」と「パーソナルモバイルツール「ザウルス アイゲッティ<MI-P1>を新発売」の2本立てとなっていました。

ざうまが編集部としては新型ザウルスであるアイゲッティを主なターゲットとして撮影しまくり、触り倒してきたのですが、シャープさんとしては「情報サービス事業を開始」がメインだったようです。

でも、発表だけ聞いても実際に使えないと良くわからない部分が多々あります。 以下の内容は発表資料の受け売りになっています。


■シャープスペースタウン

これはざうまがで「ネットワークセンター構想:ZaurusWorld」として記事に書いたものと同一のものだと思うのですが、JPNICで調べたら spacetown.ne.jp でドメインが取得されており、データベースで調べてみるとやはりシャープさんが登録しているようです。

噂ネタをもとにあれこれ探し、zaurusの名を含むものとして zaurusworld.ne.jp を発見して「これだ!」と思ったのですが、シャープさんの陽動作戦に引っかかったかな?(補足:結果的にzaurusworld.ne.jpがSharp Space Town for Zaurusとして公開されました)

さて、本題。

シャープスペースタウンはザウルス専用ではなく、「デジタル情報家電」全般に向けての情報サービス事業に位置づけられています。

ザウルス、メビウス、テリオス、書院などといった通信+インターネットアクセス機能を持ったパソコン系機器だけでなく、今後登場する様々な「情報家電」のための基幹サービスとしてこれから充実させていくようです。

「シャープ」スペースタウンとなっているので、利用できるのがシャープ製品とかザウルスだけのようにも感じられますが、他のメーカーのパソコンやPDAでも利用できるオープンなサービスになるようです。

ただし、現時点でスペースタウンの機能を満喫できるのはアイゲッティだけですが。


◆バックボーン

シャープスペースタウンのバックボーンはIIJ(インターネットイニシアティブ)が担っています。 アクセスポイントなども全てIIJのものが利用されています。


・情報提供サービス

会員登録(これ自体は無償)することで利用できるサービスとのことで後述するクイックパスの入手(有償)やMOREソフトの入手ができます。

アイゲッティには「会員登録」プログラムが登載されているため簡単に入会できるようです。

ザウルスプラザがスペースタウンに移行することから見て、旧機種ユーザーでも利用できる会員登録の方法が用意されるのでしょう。


・複雑な手続き無しでインターネットの利用を開始できる「接続サービス」(プロバイダ)

ザウルスの場合はinfowebへのオンラインサインアップ機能がありましたが、こちらは一旦仮登録的なことが行われ加入後にInfowebから送られてくる資料に基づき再度インターネット接続設定を行うといった手間がかかりましたが、新サービス+アイゲッティのオンラインサインアップ機能ではこれらを全て自動でおこなってくれるようです。(コネクションID、パスワード、メールアカウント、メールパスワード、メールサーバの設定など)

わずか3分でインターネットプロバイダに加入できるがうたい文句になっています。

加入に際してはクレジットカード必須のようですが、学生をターゲットにするのであれば銀行引き落としのような手段も選択ができるようにするとか、コンビニ等で売っているプリペイドカードが使えるようにするなどの工夫が必要なのでは?(でも最近は学生は皆カード持ってるのかな?)

費用項目 金額 コメント
入会金 1200円/入会時  
月額利用料金 980円/月 3時間分の接続料金含む
課金単位 3時間を超えた場合 10円/分  


バックボーンがIIJなのでこの値段はお得なのかな?


・コンテンツ配信サービス

こちらはアイゲッティと組み合わせて本領を発揮するサービスです。

資料から見る限り「有償」のクイックパスというソフトを使い、必要な情報を簡単にまとめて入手することができる仕組みになっているようです。 入手した情報はインターネット機能の「ライブラリ」であとからオフラインブラウジングができるようになっています。

※画面データは参考です:配付資料よりスキャナで読み込み

MyDigital就職手帳 (株)リクルートが協力

 企業情報の検索、就職説明会の予約、就職活動のスケジュール管理、企業からのメッセージチェックなどが可能に。 説明会などの日程データをザウルスのスケジュールに取り込み管理することができす。

99年度版として
ソフト利用料
 500円(税別)
navi1.jpg (31081 バイト) トップ画面

この画面から各種サービスを選択します。

navi2.jpg (35278 バイト) 説明会予約

ここで予約したものが「スケジュール」データに反映するようです。

navi3.jpg (30803 バイト) 取り込まれた情報

情報ファイルが活用されている(^^;

こういった用途には最適ですね。


MyDigitalpia手帳 ぴあ(株)が協力

 レストランやプレイスポットなどのタウン情報、チケット情報、映画の最新情報などを必要な時に入手。 お店の地図などは手書きメモに取り込む事が可能。

 ただし、現時点で予約やチケット購入などはできないので注意。

ソフト利用料
1ヶ月300円
mip-1.jpg (27335 バイト) トップ画面

ここでジャンルを選択します。

mip-2.jpg (30958 バイト) 取り込んだデータがスケジュールに反映

コンサートチケット発売予定などを取り込むとスケジュールに反映します。

mip-3.jpg (29611 バイト) スポットカード

手書きメモに取り込まれます。

このままやコメント書き加えてメール送信できます。(手書きメモメール)


MyBizmagazine (株)日経BP

一日2回更新される最新の業界ニュースを必要な分野だけ取り込んで利用可能。 情報はザウルスの1画面で読みやすいように編集済み。 コラムやゴルフ情報なども提供。

ソフト利用料
1ヶ月300円
biz-1.jpg (28141 バイト) トップ画面

My BizNewsがジャンル別ニュースです。

biz-2.jpg (26603 バイト) MyBiznews

ジャンル別に用意されており、ワンタッチでザウルスに取り込むこごができます。

biz-3.jpg (34604 バイト) 情報ファイルに取り込まれたデータ

このように情報ファイルから情報を見ることができます。

biz-4.jpg (34878 バイト) ニュース

1ページ内で記事が読めるように編集されています。

現時点(99/03/10)ではこの3種類だけですが、ユーザーニーズに合わせたクイックパスが順次公開される模様です。

クイックパスを実際に使ってみないと有効性がわからないのですが、構想的にはマイクロソフトが一時期力を入れていた「アクティブチャンネル」と同じような気がします。(URLをまとめたCDFというチャンネル定義ファイルをもとに自動で最新情報をダウンロードできる機能)

ライブラリに取り込んだページ上の画像取り込み機能は以前からあったので、その機能を拡張してスケジュールなどの日程情報をスケジュールデータとして取り込めるようにしたのかな?


◆他のザウルスシリーズへの対応

クイックパスは当面アイゲッティ用だけが公開されるのですが、順次カラーポケット、ザウルスポケット向けのものも用意するとのことです。

◆他のPCへの対応

Windows用、Windows CE用クイックパスも用意される模様。

◆お試しクイックパスはないの?

「無償」のコンテンツに関しては明示的に資料には書かれていないため謎ですが、クイックパスの便利さや実用性などを確認するためのものがあっても良いのでは?(できるものなら「ざうまがWeb」をクイックパス対応させて配信してみたい(^^? もともと無償で公開してるし。 > どうでしょ? SST推進センターさん) 補足:後にSSTはざうまがの天敵としていじめ抜いています(^^)/


・エキサイトインターネット番組表

ポータルサイト化を着々と進めている「エキサイト」のWebに用意されるザウルス専用の番組表のようです。

番組表のカスタマイズができるのかは不明ですが、「ザウルスに取り込み」という機能が用意されているようで、まとめて一気に取り込んで置いてあとから読むという方法がとれるようです。


・コミュニケーション広場

こちらも情報が少ないため具体像が見えにくいのですが、資料によると「ユーザー同士で情報交換ができる」とあります。

このことからWeb上の掲示板または会議室システムを使ったコミュニケーションだと思うのですが、変な発言やイタズラを防ぐために「会員」になることが必須条件となるかも。

アイゲッティにはインクワープロが無いのでこの手の会議室に書き込む時に利用する「インクワープロ参照」という方法が採れないのにどうやって発言するのだろう(^^? まさかオンライン書き込み?(奥の手ライブラリ取り込みという方法もあるけど、面倒だしね〜?)

補足:このサービスは「クチコミクラブ」として公開されました。 会員登録した人だけが利用できるもので、投稿はメールによって行うものでした。


■誰が儲けるのか?

Webとかコンテンツ配信の維持はコストがかかります。 クオリティを維持しつつ内容を充実させていこうとすると専門担当者を数名は割り当てて常時メンテナンスが必要となるでしょう。

最初に公開されるクイックパスの提供者を見ると「情報産業」としてデータの蓄積があるところばかりで、配信の元となるデータは既存のものをベースにザウルス向けに加工したもののようなのでイニシャルコストは低いとみていますが、それでもかなりの投資が必要になるでしょう。

こういったコストを回収するためにクイックパスは有償公開されると思うのですが、データ提供元が利益を得るのは当然として、シャープスペースタウンを運営する母体(多分シャープさんだと思うのですが、その意を受けて運営を下請けするところとか)も適正な利益が得られるのかな?

ザウルスプラザのメンテナンスが十分にできなかった理由として推測されるのが「メンテナンスコスト」が十分に得られず、結果として専任担当が置けなかったためだと思っているのですが、「儲かる(儲ける)」という目標が無いとよりよい情報提供やWebメンテなどが実現できないでしょう。

Webなどは最初のうちは面白くても、変化が無いと飽きられてそのうち見られなくなります。 それを防ぐのはWebマスタのセンスであり、新鮮な情報なのですが、これを維持するのが結構大変です。

メーカーが提供する場合、例えばwww.sahrp.co.jpは社をあげてサポートし、細心の注意を持ってメンテナンスが行われていますが、ザウルスプラザなどは「運営:シャープ株式会社」となっているものの時としてメンテナンスがおろそかになりユーザーから見放されます。

スペースタウンはシャープさんが威信をかけて展開していくと思うのですが、ユーザーニーズを敏感に掴み、適切な情報提供やコンテンツの充実ができるのかな?

「儲かる」コンテンツを提供してスペースタウンの運営自体が独立採算でも黒字にできるのであれば面白いWebとしてポータルサイト化できるかもしれませんし、赤字でも(^^; シャープさんが全体で支援したり担当者の熱意があれば良いWebサイトとして愛されると思います。

一番まずいのは、中途半端な情報提供しかできずにユーザーに飽きられることでしょう。

有償のクイックパスを使ってもらうには無償で公開されている情報に対しユーザーに「価値がある」と思わせることが必要だと思うのですが、報道発表資料からはその点に関してが不明なため実際に使ってみて再度評価してみたいと思います。


■その後のクイックパス

クイックパスは公開されてからしばらくの間は無料で使うことができました。

その時の